2010年4月18日日曜日

1Q84 BOOK3 読了

1Q84 BOOK3 発売日に購入し、土日で読み終わる。

■軽く感想など

1.牛河という男
"牛河"あれだけいやみなキャラクターとして設定したキャラを
主人公の一人として追加してしまうのは流石だ。

BOOK1/2 では嫌悪しか覚えなかったキャラでも、見方を変えることにより主人公として自然に受け入れることができるのが不思議というか、技術なんだろうなあ。。
卵と壁の話によるところの【壁】の側に存在していた牛河が、Book3では【卵】の側に移行して書かれている。

そんな感想もある。確かにそうかもしれない。

壁の側では"不気味な(醜い)"男だったのが、卵の側から描くことで"人間らしさ"を含んで描かれている。
そこに魅力というほどでもないが「嫌悪」からは遠い感情が生れる。
『オレはソーニャに出会えなかったラスコーリニコフだ』
ドストエフスキー好きなんですねw


2.タマル
タマルさんは相変わらずの大活躍だ。
彼を主人公に描いたスピンオフ小説が是非読んでみたい。
彼も孤独と共に、裏の社会で生きてきた。

その仕事は"プロ"だし、その慎重さには学ぶべきことが多い。
「オレは"偶然"という言葉が好きではない」