2011年6月10日金曜日

春樹の震災後のスピーチ

村上春樹さん:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(上/下)


村上春樹が原発について、地震後初めて語っています。

核心部分をピックアップすると、、、

『我々は技術力を結集し、持てる叡智を結集し、社会資本を注ぎ込み、
原子力発電に代わる有効なエネルギー開発を、国家レベルで追求すべきだった。』

『壊れた道路や建物を再建するのは、それを専門とする人々の仕事になります。
しかし損なわれた倫理や規範の再生を試みるとき、それは我々全員の仕事になります。』

この辺だと思いますが、取り出した場合ちょっと陳腐な言葉に響いてしまうので
全文読むことをオススメです。

*・*・*
エルサレムの時の『卵と壁』のスピーチでもそうでしたが、スピーチでは一時的な
感動を与えることはできても、後世に残る影響を及ぼすことは難しい。
そこで"物語"という形が必要になってくる、とのことです。

『言葉を専門とする我々=職業的作家たちが進んで関われる部分があるはずです。我々は新しい倫理や規範と、新しい言葉とを連結させなくてはなりません。』

今回の地震の影響を受けて、どのような形で物語るのか。
次回の長編小説に期待です。
(去年出たばかりのなので、3年後くらいか)