■ 失言したことの責任をとっての大臣辞任
ここ数年、こういったことで簡単に辞める大臣多いですが、
このようなニュースを聞くと思い出すことがあります。
“ザ・ホワイトハウス(The West Wing)” という米国ドラマのあるエピソードです。
*・*・*・*・*
久々にホワイトハウス付きに復帰した、あるジャーナリストが、報道官のCJに質問します。
『大統領広報部長が「大統領が再選を果たしたら、副大統領のおかげだ」と発言した
そうだが、それは本当か?』と。
スキャンダルです。大統領の広報部長が、副大統領を持ち上げている、しかもそれは
内部から漏れでた話とのことで、すったもんだの大騒ぎになります。
大きく報道されたら、大統領の政権運営に悪影響を及ぼします。
大統領府の内部調査をするも誰がリークしたのかは判らず、下級職員を全員集めての
訓示など、美しく体裁を整えた形で話は先に進みます。
そして、CJは例のジャーナリストに難しい回答を行おうとしたところ、意外な返答が
ありました。
「それは必要ない、ニュース価値がないから」
CJはなぜ?と聞きます、大ニュースじゃないの、という感じで。
そのジャーナリストは説明しました。
「つまらない仕事で、時間を無駄にしたくない。今は自分にとってとても大切な
時期だし、スキャンダルネタばかりを追って無駄に歳をとることはしたくない」
こんな感じの説明でした。
このジャーナリストは、最近までミャンマーか何処かにいて「ホワイトハウス記者」に
戻ったばかりでした。
そのことをドラマの冒頭で「不本意ながら」と発言していました。
それを聞いたCJはジョークだと理解しました。CJには世界最高の職場はココだろうとの、自負・意識が強かったのだと思います。
しかし、それはその記者にとっては紛れも無い本心でした。
「本物の仕事がしたい」との。
*・*・*・*・*
米国でも、政治のスキャンダルはあるんでしょうが、こういうドラマを正面から創れているのは正直羨ましいと思います。
本物の仕事を追求する姿勢は、いつでも大切です。
今でも、このドラマシリーズは僕にとってのバイブルです。