今日は金環日食。
2012年5月21日朝:日本列島
日本で金環日食が観測されるのは、1987年以来です。
前日の夜、日本国内で『この規模の地域』で日食が見れるのは次は300年後だ、と大きな話題になっていました。
日食は毎年のように世界のどこかで起きているし、2030年代にも国内でも皆既日食が見られるのになあ、とその時は違和感を感じていました。
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前日の予報では、天気は曇。日食は厳しいとの予報。
僕は千葉県に住んでいて、職場は都内なので、7時半に金環日食を観察した後では出勤が慌ただしい。最初から東京都内で観察する予定でした。予定地は皇居。
4時半に起床、シャワーを浴びたあと、Twitterや天気予報サイトを入念にチェックしました。
5時台に、空の青さと太陽が見えたときは、行ける!と喜びました。
総武線に乗り、東京駅に向かいます。
車窓から、日光がみえるかどうかばかりを気にしていました。
Twitterをチェックすると、「右上から欠け始めた!」とのツイートで溢れ、そわそわそわそわしていました。
東京駅につき、改札を抜け、OAZO前の信号。
太陽を観察している人が結構いました。僕も負けじとレンズを取り出して観察。
その日初めてみた日食は、1/3ほど欠けていましたが、晴れた空にはっきり確認できてワクワクしました。
セブンイレブンでいつものコーヒーを買い、皇居に向かう。
が、東京駅前の広場に行くと、そこには既に人が大勢で、ちょっと驚きでした。
日本の人の祭り好きは大したものです。もう、ここでいいなって気分になりました。
広場でコーヒー飲みながら日食を観察していると、雲が・・・・・
雲で太陽が隠れたり、あるいは隙間から太陽が覗いたり。
日食の間、ずっとそんな感じでしたが、人が多いので、太陽が出てくると歓声が上がり、それはとてもわかり易い合図になりました。
雲が出た時には肉眼でも十分日食の観察ができるのですね、それも嬉しい発見でした。
そして金環日食。
輪っかになった瞬間はあちこちで歓喜も上がり、それはそれは、なんとも言えない共有感で嬉しくなりました。両手でメガネを持っていたので、拍手はできなかったが、拍手したい気持ちは一杯でした。
Twitterを確認すると、日本全国各地で皆さん日食を楽しんでいました。
見えた方も、見えなかった方も。
今日は月曜日。朝の7時台。
仕事を始める前に皆で空を見上げて、金環日食を観察して、ちょっと幸せな気持ちになる。
日本に住んでいる皆でそんな気分を味わう。
平日の朝7時台というこれ以上はない時間帯だから、都内で見知らぬ皆と観察でき、大勢で一刻を共有体験できた。
こんな体験はもしかしたら、300年後までないかもしれない。
「日本」での共有は一生に一度の体験かもしれない。
確かにそんな風にも思えました。
思えば僕は、25年前から今日が来るのを楽しみにしていました。
小学生でした。クラスの皆で黒い下敷きを用意して、部分日食を観察したあの日。
「ノストラダムスの予言」がまだ有効で、25年後が訪れるなんて信じられなかったあの日。
時は流れていきます。
2030年代の日本国内での皆既日食が今から楽しみです。
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