『ドラゴン・タトゥーの女』観ました。
翌日からスターウォーズが始まるため、夜のロードショーは昨日が最終日でした。
最近ずっとそうですが、デヴィッド・フィンチャー監督作品で『映画館まで観に行きたい!』という気分にさせてくれた映画は、まずハズレない。
『セブン』から始まり『ファイトクラブ』や最近の『ソーシャルネットワーク』など。
人は何を目的に生きてるんだろうねってことを深く掘り下げています。
ドラゴンタトゥーの原作は三部作合計で6,000万冊も売れているそうで、面白いことはほぼ間違いなかったのですが、フィンチャーの編集は面白さを強固に固めてくれる。
(余談ですが、原作者は4作目執筆中に心筋梗塞で亡くなったそうで、発表された作品は三部のみとの。未完の小説って物悲しいね。)
主役のダニエル・クレイグ、一つ一つの証拠を検分し、じわりじわりと真実に迫っていくプロの仕事の手法。渋みがあるダンディな佇まいはこんなオッサンになりたいと思わせる。
ヒロインのルーニー・マーラは奇抜さは飛び抜けているものの、非常に仕事ができるクール・ビューティで、更にツンデレ属性も持っていてこれまたストライクですよ。
2時間30分、存分に楽しめました。
で、ひとつ気になったコト。
【R−15指定】ということは知っていました。
それなりに際どいシーンはあるんだろうな、とは思っていました。
しかし、セックスのシーンでとても目が荒い大きなモザイクで局部を隠す、というのは頂けなかった。そんなの初めて観たよ、映画では。
それはあたかもアダルトビデオを見ているような感覚でした。このことで一つハッキリしましたが、映画館でAV観ても楽しくない。プライベートな空間で楽しむものですね。
それまでは映画の世界に没頭していたのが、ただ、そこに『モザイク』があるというだけで、一気に現実に引き戻されました。
今回たまたまなんですが、映画の冒頭15分くらいのオープニング・ドライブがぐいぐい掛かっているときに、映画館に震度4クラスの地震が発生し、その時もちょっとビビリ、リアルに戻ってしまいましたが、モザイクの影響はそれ以上でした。
ネットでも割と話題になっていたようで、六本木では【R-18指定】で無修正版が上映されたそうです。期間限定で。やっぱり、次はそっちが観たいですね。ま、原作を読んでからですかねえ。
(R-18ってポルノ映画扱いでしょうか?その指定もちょっとアレですねえ)
そんな事を言うと、そんなにルーニー・マーラの過激なエロシーンが見たいのか?みたいな誤解を受けるかもしれないですが、まあ、モチロン見たいのはそうですが、それ以上に、純粋に映画を楽しんでいる最中に、邪魔されたのが残念という気持ちが強いです。
映画でセックスが描かれる場合、エロの観点ではなく、ストーリーの必然性みたいなものが考慮されて、違和感なければサラッと流されるものですが、モザイクというフィルターが挟まれるとやたらノイズ感がありありとし、そこだけ違う映画でした。
でも、過激な性描写を”エロとしてのセックス”ではなく、一つの芸術として見ている自分に今回気がついて、ちょっとは大人になっているんだと、そんな気づきもちょっと新鮮w。
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